Monthly Archives 7月 2018

7月のしおり 夏祭のお囃子

各月のしおり 文化・スポーツ

わたしにとって、7月はお囃子の季節。

今年も14日から茨城へ行き、1週間みっちり練習する。夏祭本番では、大・中・小2つの4種類の太鼓を、計6時間近く歩きながら叩くのだ。さすがに翌日は疲れるが、その最中は日常の憂(う)さが全部消えている。音楽はただ聴くより演奏するほうが圧倒的におもしろい。音楽そのものもだが、祭の楽しさもあるのだろう。

直径1メートル近い大太鼓を叩かせてもらえるようになって、ますますハマってしまった。あの低音と、打ち手のからだにまで振動が伝わってくる迫力はほかにない。小太鼓だって、お囃子の列の真ん中で叩いていると「わたし自身が音楽」とからだ中で感じている。小鼓(こつづみ)なら、手に持って打ちながらリズムに合わせてステップを踏んで歩く。「ひとつとせ」という曲なんて、大鼓(おおつづみ)と小鼓を持つ若いメンバーが途中の一節で毎回一斉に声をあげて飛び上がったりするくらい、ノリがよくて楽しい。

祭が終わって深夜の田んぼ道を自転車で帰りながら、いや翌日になっても、頭の中では「麒麟(きりん)」という曲がずっと鳴っていて、わたしの幸福感は続く。

なんという心の贅沢(ぜいたく)!