バルセロナを4日観光してまわった。
息子一家の家族旅行につきあったのだが、街を歩いていてまったく違和感がないことに気づいた。ふだんのわたしは日本のド田舎に住んでいるのに、ひとたびヨーロッパに来れば、十数年前に住んでいたミラノの感覚(http://madoka-jinsei.net/ミラノで乳がん切りました/)がすぐによみがえってくるらしい。スペインの街はイタリアの街とよく似ているなぁと思う。古くからの石や煉瓦づくりの大きな建物が多く、壁面には浮き彫りや絵の装飾が施されている。あちこちの広場でも丈の高い彫像や噴水が目を引く。
ただ、わたしの見慣れたミラノと比べると、バルセロナの建物や彫像は今一つ繊細さと優美さに欠けるような気がする。そう、わたしの判断基準はミラノなのだ。その一方で、ガウディやピカソの、カオス(混沌)をも包含するようなエネルギッシュで親しみやすい感じは、ミラノにない魅力である。バルセロナからすると、ミラノのほうが気取ってお高い感じがするかもしれない。
同行した息子の嫁さんにバルセロナの印象を尋ねてみると、まず、道がきれいだと言う。確かに、犬の糞もゴミも全然落ちていないのは驚き。それから、「バーリと比べて、高いいい車が走っているし、走り方のマナーがいいですね。国際観光都市のせいか、車道の横に自転車用レーンが確保されているところもスゴイ」と言う。嫁さんの判断基準は、彼女が今住んでいる南イタリアのバーリなのだ。そして息子ともども車好きなので、建物好きのわたしとは観点が違うところがおもしろい。