Monthly Archives 2月 2022

2022年2月のしおり 猪ハンティング 10 逃がした猪は大きい

各月のしおり 猪ハンティング 自然・動物・農業

年末から猪(イノシシ)がパタリと罠に近寄らなくなった。

毎日律儀に餌のヌカをまきに行きはするが、箱罠の近くどころか、少し離れた獣道の降り口2カ所でも、イノシシが食べた形跡はたまにしかない。前日のヌカの上に残っているのは鳥の足跡ばかり。3本足の跡はかなり大きいので、雀のような小さな鳥ではなく、烏(カラス)や五位鷺(ゴイサギ)のような大きな鳥が食べて「ご馳走様」しているらしい。

師匠のジンさんにぼやくと、「この時期は発情期で、♂(雄)は餌もロクに食べずに♀(雌)を追いかけまわしています。一仕事終えたら、餌を求めて檻の中の餌を食べ始めます。辛抱強く待ちましょう」とアドバイスされた。

なるほど、そういうものか。♀の私には想像しにくい♂の心理と生態だ。

こうしてみると、昨年の11月が悔やまれる。箱罠の口から50センチ中に入ったところまで餌を食べた跡があったのだ。「箒(ほうき)で掃いた後のように」きれいにヌカがなくなっていたから、イノシシが来ていたのはまちがいない。あと1週間ほどあれば、捕獲できていた筈。

しかし、秋にはコロナが奇跡的に下火だった。この機会をのがしては、2年会っていない子どもや孫に今度いつまた会えるかわからない。ぜひとも関東まで行こう。

というわけで夫婦して1週間留守をした。イノシシの餌やりは近くの親戚に頼みはしたものの、餌をまく場所や量の微調整は無理だ。帰ってみると案の定というべきか、イノシシは来なくなっていた。警戒心の強いヤツだったから、歳を重ねた大物だったのではないか? いや絶対、大物だったに違いない。

つくづく残念。

今年の秋こそは、長期の旅行を計画せずに、イノシシ最優先にせねば。