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トルコのラマダン後のごはん

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トルコでコンヤは、古都として選んだのだが失敗だった。「今はただの地方都市で、観光スポットはありません」とガイドさんが言うとおり。がっかりしたが、ホテルの近くに立派なモスクがある。ガイドさん抜きで夕方、現代のモスクを探検に行くことにした。正面入口で若い男性に聞いてみると、幸い、入ってもかまわないと言われる。

イスラム教では伝統的に男女のスペースが別で、1階には男性しかいない。今はラマダンなので、長いシートの上に日没の礼拝後の質素なご飯の用意がしてあり、男たちが両側に座っている。わたしたちはじろじろと眺められて、さっさと退散。

次は2階の女性ゾーンを見てみたい。建物の横にそれらしい入口があった。扉も階段も狭く、やっぱり女性の扱いは悪いのね、などと思いながら、亭主殿を外においてわたしだけ入ると、やっぱり長いシートの上の両側に女たちが座っている。

若い1人が立ち上がり、笑顔でわたしに近づいてきた。「どうぞあなたも一緒に食べていってください」と親切に英語で勧めてくれる。

わたしはたまげた。観光目的の異教徒に対し、なんておおらかで親切なんだろう。

「ありがとう。わたしは好奇心旺盛だから、できればそうしたいけど、夫は1階でひとりトルコ人男性に混じる勇気がありません」と断った。

感激して翌日、この話をガイドさんにすると、彼は眉をしかめた。

「モスクの中で普通、飲食はしませんよ。ラマダン後のご飯はモスクの外や家で食べるものです。だいたいコンヤは変わってるんですよ。イスタンブールでも誰かがおかしいことを言うと、『おまえはコンヤ出身か?』とからかうくらいです」

謎の経験だが、イスラム教徒の寛大さだけはよくわかった。

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