亭主殿の祖父は道楽者で、馬を飼っていたらしい。農耕用ではなく乗馬用のアラブ種で、祖父と父は馬と一緒に貨物列車に乗ってあちこちの競馬に行き、小 […]…
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各月のしおり
少し前、1メートル以上に茂った萱(カヤ)を刈っていると、わたしのげんこつより小さい草の塊を見つけた。萱の葉と葉の間に引っかかって宙に浮いてい […]…
ワクチン関連の文書の和訳がきた。何コレ、という英語がいくつも出てきて、そのたびに英語版と日本語版のグーグルで検索して調査する。 たとえば、こ […]…
秋になると、毎年一度は銀杏(ギンナン)を食べずにはいられない。 あの強烈な悪臭を放つ実の中に、こんなおいしいものが潜んでいるのは自然の妙と言 […]…
「あのね、マドちゃん、バナナの花が咲いたよ」目を輝かせて亭主殿が告げる。 「え、去年植えたばっかりじゃろ? もう咲いたん?」 「咲いたんだよ […]…
亡くなった義父はツツジが好きだったらしい。家のすぐ裏のこの斜面に40本、一段上の斜面に20本、その他に40本、と計100本のツツジがウチの敷 […]…
犬と一緒に散歩していると、このきれいな薄紫の花が農道の横や田んぼのあぜ道に群生している。草丈は5センチあるかないかで、蘭を思わせる花も小指の […]…
冬の日暮れ時、西の空低く山のすぐ上で白く輝いていた木星が、気がつくと高くなっている。 時が経ったのだ。 モンゴルからアラブ、ヨーロッパにかけ […]…
今住んでいる家には、50年以上前からほぼ同じ、という小さな日本庭園がある。日本庭園というものは、わたしが元々大好きな自然の風景とは違って人工 […]…