さくらももこさんが53歳で乳がんのため亡くなったという。
残念。
まだ若い。
わたしのような者が乳がんを経ても生き延びているのに、あんな才能のある人が亡くなるなんて、世の中、理屈に合わない。それは、もっと若くして亡くなった小林麻央さんも同じ。……無念だったろうねぇ……。さまざまな葛藤の後で、少しでも達観の境地に近づいていたことを祈るしかない。
「ちびまる子ちゃん」でわたしが好きだったのは、まる子が「優等生のデキた子ども」ではなくて、ズルい気持ちやねたむ気持ちがあって、ときには意地悪をしていたところ。わたし自身の子ども時代も、いや今だってそうだもの! そして、あの軽(かろ)みとユーモア。欠点も含めて、人を丸ごと受け容れて愛する気持ちが、ももこさんにあったからこそだ。
もう一つ思い出すのは、英語力アップのためにわたしが英語の放送を聞いていたときのこと。たぶん1994年。米軍放送(FEN)だけでは物足りなくて、イギリスのBBCを聴こうと思い、短波が入るラジオを買った。すると、雑音に混じって、あの「おどるポンポコリン」が流れてきたのだ。わたしは一瞬あ然とし、ホントにBBCか確かめ、そして腹を抱えて笑いころげた。イギリスから「おどるポンポコリン」なんて!
世界中で愛されていたんだね。
それにしても、今がんと闘っている人たちに、この訃報はどう届いただろう。辛い治療を必死で乗り越えているあなた、力を落とさないで。がんサバイバーとしてのわたしの体験が少しでも役に立つことを祈りつつ。
http://madoka-jinsei.net/ミラノで乳がん切りました/
* さくらももこさんのイラストは公式サイトに使用許可あり。
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