2021年10月のしおり 古民家再生-完成

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家のリフォームがやっと完成した。わたしの願っていたとおり、東南の角に面したダイニングとリビングが明るく、前には田んぼが広がって眺めがいい。満足まんぞく。

ただし8月に猛暑が続いた間は、リビングが暑かった。日光がよく入るからにはしかたがない。

写真の右上隅の黒い梁(はり)は、この家が95年前に建てられた時のまま。一方、その左の梁は今時の集成材。古い家を再生すると、どうしてもこんなふうにごちゃ混ぜになる。

天井には白熱灯色のLED電球を選んでオレンジがかった黄色い灯りにすると、白い天井や壁も温かみのある色に染まる。イタリアの家は北のミラノも南のバーリでも、基本的に天井と壁が白漆喰(しっくい)で灯りは白熱電球。部屋が実に美しく見える。それをできる限り再現したかったのだ。

イタリアから帰って20年以上経つのに、いまだにイタリア、イタリアと言っているわたしは、周りから見ると変らしい。でもイタリアでわたしの人生は変わったし、美しさに敏感でこだわるイタリア人のセンスは、見習うだけの価値があると思う。イタリアでは、何百年も前に建てられた古い石や煉瓦造りの建物の外側だけ残し、内側を徹底的に現代風に変えている家がかなりあった。

わたしの決断力がなくて最初に壁紙など全部決められなかったために、思ったより時間がかかってしまった。しかし、古いベンガラ塗りに合わせて新しく紅く塗ってもらった柱を見てから、寝室の壁紙を薄いピンク色に決めた時には、色の組み合わせの美しさに工務店さんも感心していたから、時間をかける甲斐はあったのだ。これもイタリア流か。

今から大切なのは部屋をよく整理して、きれいに保つこと。

ウ~ン、これは難しいかも。

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