トルコのイスラム教

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トルコのイスラム教は、強硬派のイランなどと比べるとゆるい、いいかげんだと言われる。が、イタリアで友人のトルコ女性は2001年のアメリカ同時多発テロの際、「あんな過激派は本当のイスラム教徒じゃない」と怒っていた。

実際に行ってみると、たとえばトルコのどの町でも犬や猫が自由に歩き回っている。そしてその犬や猫はみんな、穏やかないい顔をしている。人から叩かれたり蹴られたりした経験がないのだろう。猫はとても人懐こく、吠えかかる犬はいなかった。

ガイドさんに尋ねると、「イスラム教では、犬猫を含め、すべての生き物を大事にしなさい、と教えます。ただしあなたに咬みつくとか危害を加えるまで、です」と言う。

「また、イスラム教では、困っている人や動物には親切にしなさい、とも教えます。だから、近所の犬や猫に餌をやるのはあたりまえです」

へー、イスラム教って、良いこと言うじゃん。それに、イスラム教の教えが毎日の生活で実践されて、役立ってるんだね。宗教のあるべき姿だ。

もう一つ驚いたのは、イスタンブールの王宮博物館のハーレムを見学した時。                               ハーレムで一番偉いのは誰か?

「え、当然、第一夫人でしょ」

「違います。王様の母親です」 

ムムム、つまりハーレムは「単なる愛欲ゾーン」じゃなくて、「規律ある女性ゾーン」ってことか。

「イスラム世界では女性の地位が低いと言われます。でもコーランでは、女性を大事にしなさい、と言ってます。女性を大事にしないと、家をやっていくことはできません」

なるほど~。

「現在のトルコでは、女性も男性と同じように教育を受け、仕事をし、政治に参加します。政教分離ですから」

それなら、トルコの「穏健な」イスラム教は理想的だ。

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