トルコのトイレ、洋式とトルコ式

トルコ紀行

ホテルのトイレは椅子タイプの「洋式」だが、便座の下に、後ろから短い水道管のようなものが突き出している。壁のコックをひねると、蛇口から水が出てきた。なるほど、これは「冷水洗浄便座」だ。日本の温水洗浄便座では水が真下から出てくるのに比べると、真後ろから出る水では多少モノが残る感はあるが、紙だけよりもはるかに簡単にきれいになる。特にモノが柔らかめの時や「切れ」が悪い時にはありがたい。

ガイドさんに聞くと、「トルコのトイレにはみんな、この蛇口がついています。紙は水気をとるためのもので、ウンを拭くためではないんです」

お尻を水で洗うのは日本の専売特許かと思っていたら、違っていた。トルコにもあったなんて! なんてすばらしい。

そして、トルコのトイレには「和式」とほぼ同じ、床に便器があるタイプもあった。「トルコ式」と呼ぶそうな。名前のつけかたが日本と同じで、笑ってしまう。

イタリアのミラノにいた頃、たまにこんな「和式」トイレもあって、英語で「ターキッシュ・ポット(トルコ式トイレ)」と呼ばれていた。なぜトルコ式と呼ばれるのかという疑問が、実際にトルコに来て解けたわね。

このトルコ式トイレでも、お尻を洗うことができる。壁からホースが出てるのは水道なのだ。う~ん、これはすごい。日本の和式トイレにも応用できそうではないか。

ただし、トルコのトイレがすべて清潔とは限らないらしい。わたしたちが使ったのは全部、ガイドさんが日本人向きと判断したきれいなトイレで、中にはひどく汚い公衆トイレもあると言っていた。もちろん有料トイレもある。日本の無料公衆トイレの清潔さは世界でも折り紙つきだというのを、改めて実感した。

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