出生率が下がり続けている。
結婚したがらず、子どもも欲しくない人が増えているのだ。しかもこれは日本だけの話ではなく、韓国や中国、ヨーロッパ、ロシアでも出生率は下がっている。
これほど地域が多様だと、特定の文化の影響とは考えにくい。むしろ社会学的な理由ではなく、人類全体の生物学的理由があるのではないか、と思われる。
生物学的には、魚や鳥、虫などのすべての生物に、ある広さの環境で生きられる「適正な数」がある。寒すぎたり餌が減ったりして環境が悪くなれば、適正数も減る。生物の1種であるヒト(人類)にも、この地球上で快適に生存できる適正数がある筈だ。
人類は技術革新で生活を便利にしてきた。今ではスイッチ一つで灯りをつけたり冷暖房したり、自動車や電車で移動するのがあたりまえ。スマホで人とのコミュニケーションも情報もすぐに手に入る。その結果が二酸化炭素やメタンの排出増加による地球温暖化だ。寒波・熱波や洪水・干ばつも増えて、暮らしにくい世界になってしまった。最近話題のAIもデータセンターで莫大な電力を喰うが、「温暖化が早まるからAIを止めましょう」とは誰も言わない。
便利さを我慢するのは、難しい。
結果、地球は沸騰するだろう。
いっぽう化学物質やマイクロプラスチックによる環境汚染も深刻化し、いずれは汚染物質が人間に入ってくるだろう。
つまり、人類は地球を温暖化させ汚染して環境を破壊しつつ81億人まで増えたことで、地球での適正数を超してしまったのではないか?
そう考えると人口減少は、生物学的に自然な流れだ。今後も地球環境は悪化し続けて人類は一度大幅に数が減り、その後、「新しい適正数」で落ち着くのかもしれない。
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